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静かな生活 (1995 伊丹十三) / 20051015 22:03:51
静かな生活

迷いに迷ったあげく、伊丹十三の映画を2本かりてきたのだ。でも、まぁ、ビデオ屋さんで、どの映画を見ようかと、うろうろするのは、僕の大きな楽しみの一つです。ビデオ屋さんなら、2時間くらいいれる。なので、店員さんは、僕のことを覚えてる。よく、子連れで来てるし。子連れのときは、子供は飽きてしまうので、僕にしては超速攻でビデオを選びます。ある時、いっちゃんが、飽きないように、急ぎ足で、しかも、面白そうな映画が見つからずに、「面白い映画無い無い無い…」とイライラしながらうろうろしてたら、いっちゃんが消えて、カウンターの方角から、いっちゃんの「面白い映画おしえてください!」という大声が聞こえてきて、大急ぎで、いっちゃんを回収したことがありました。そんなこともあった。でも、今回は、優雅な一人ビデオ屋さんだったので、長時間うろうろできました。しかし、挙げ句の果ての逃げ手段でした。

ところで、あとビデオ屋さんで、よくあるのが、僕の見た極悪映画を、今まさに選び出そうとしているカップルとか、女の子の二人連れとか見ると、彼らがおそらく、もっと楽しい夜をすごすことのできる映画を薦めたくなったりしてしまう。そんなこと、したことは無いけどね。しかし、いいかんじのカップルが、『ナショナル・トレジャー』とか、選ぼうとしてたら、それなら『パイレーツ・オブ・カリビアン』を薦めたくなってしまう。いや、まぁ、果てしなく、大きなお世話ですね。

さて、この映画は彼が自殺をする2年前、最後の映画の前の前の映画だ。彼の作品で多くある、爽快なエンターテイメント映画とは、やや、一線を画す映画で、わりかし、淡々と映画は進む。僕は、彼の作品の中で、この映画が一番好きだ。確か、ほかの映画みたいに劇場数は多くなく、池袋の小さな映画館に観に行った。お客さんも、それほど多くなかった。

僕がこの映画が好きな理由の一つは単純で、佐伯日菜子が、大好きだからだ。この映画は、彼女の語り口で進行し、彼女が、伊丹十三によって、とても美しく画面に焼き付けられている。それを、伊丹十三がとても意識していたことが、映画を見ていてよくわかる。彼の作品『大病人』で、臨終を迎えるため退院し自宅に車で送られる主人公が、車中から自転車に乗った少女に魅とれるというシーンがあった。臨終を迎える訳だから、彼がみる最後の下界の様子、という分かりやすい象徴的シーンだ。この映画の、佐伯日菜子は、そこまで露骨ではないけれど、そのシーンに匹敵するような映像で、かなり丁寧にフィルムにされている。なので、この映画はとても好きだ。とはいいつつも、何故か、いつも、あまり手が伸びず、今回でたぶん、見るのはまだ5回目くらいだ。

佐伯日菜子を差し引いたとしても、この映画はとてもいい映画だ。

なぜ、佐伯日菜子が好きか…。そういうのは、たぶん理屈ではないけど、例えば、目の下にできる、ふしぎなくぼみとか大好きです。

彼女はあまり多くの映画に出ていないのですが、塩田明彦の『ギブス』は下北沢までみに行きました。劇場で、彼女が小道具として実際に使用していたギブスが、オークションにかけられていましたが、当時は、今よりずっと貧乏だったので、落札できず、悔しい想いをしました。それは、ともかく、塩田明彦も僕が大好きな監督で、今、現役の監督の中では、最も好きな監督の一人です。初期の作品『どこまでもいこう』とか『月光の囁き』なんか、とてもいいですね。なんか、すごくフェティッシュな映画ばかりでした。でも、確かな演出だった。

久しぶりにみる『静かな生活』は、とてもよかった。
そんなわけで、子供の名前に、同じ漢字をたくさん入れました。
★★★★
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